梅野記念絵画館・ふれあい館
東御市梅野記念絵画館・ふれあい館
〒389-0406 長野県東御市八重原935-1芸術むら公園
TEL:0268-61-6161 FAX:0268-61-6162

ホーム >> イベント・展覧会 >> 古田恵美子展

古田恵美子展

  • DOKOe・・・漂流 2005年頃
  • DOKOe・・旅 2003年
  • さくら 春霞 1999年
  • 夜の散歩 2009年

This content comes from a hidden element on this page.

The inline option preserves bound JavaScript events and changes, and it puts the content back where it came from when it is closed.

Click me, it will be preserved!

If you try to open a new ColorBox while it is already open, it will update itself with the new content.

Updating Content Example:
Click here to load new content

展覧会概要

古田恵美子展
主催者 長野県東御市、東御市梅野記念絵画館
会期 4月12日(土)〜6月15日(日)
会場 東御市梅野記念絵画館(小展示室を除く全館)
389-0406 東御市八重原935-1
TEL 0268-61-6161
FAX 0268-61-6162
料金 800円(高校生以上)・小中学生無料
15名以上団体700円
障害者割引、学校利用減免、減額制度もあります。
開館 午前9時〜午後5時
※午後4時30分までにご入館ください。
休館 毎週月曜
4月14,21,28日 / 5月7,12,19,26日 / 6月2,9日
担当学芸員 佐藤雅子

展覧会パンフレットダウンロード

図録通信販売

遠く呼ぶ声
東御市梅野記念絵画館館長 佐藤 修


風すさび、寂寥感ただよう風景の中を黙々と歩を進めるのは囚われ人か、年若き者たちか、はたまた画家自身か。 底流に流れる故郷北海道の大地の匂い。深い孤独感と哀しい母性。鋭く刻まれた線は、向かい風に飛ばされまいと体を斜めにして生きてきた画家の格闘の軌跡。

漂泊者のように棲家も転々と変わった。昭和61年頃から2年ばかりは松本で暮らした。 36、7歳の頃である。気軽に受診した市民対象のガン検診で疑いあり」とされ、精密検査を受けた。 結果が出るまでの一週間、当然のことではあるが"死"を思い、どう生きたかを自問した。結果は乳ガンではなく乳腺症だったが。

《その一週間、私は何をしてきただろうと真剣に考えた…まだ絵を描き切っていない。描き切ってから死にたいと切実に思った。》

その前に流産もしている。小学校1年の娘に弟ができていたはずを、自分の軽はずみな過ごし方で小さな命を育てられなかった。 そのことの悔い、それが少年を描くきっかけとなったという。

年譜を見ると、ガン騒ぎのあと数年の助走期間を置いたのち、"猛然と"と言いたくなるほどの勢いで作品を発表し始めている。 個展、グループ展、規模の大小、所の如何を問わず、描くほどに勢いづき、作品が生み出された。 命には限りがあり終止符は突然来るかも知れぬことを、身をもって実感したことが画家を猛進させたのであろう。

自らをきつく律し、修羅の道を往くがごとく髪振り乱して描き始めた己れの姿を、自身で「何処へ」と形容した。 腹をくくった画家の真からの呟きであろう。 ひたすら描くのみ、自分がどうなっていくのか、絵はどう変わっていくのか、先のことは絵に訊いてくれ、とでも言わんばかりである。

何処へ。行く手の霧は晴れることなく未だ茫漠としている。 濃くただよう霧の向こうから微かにするは幼き子らの遠い声か。それが安息の地への道標。羅針盤は握りしめた絵筆ひとつである。