浪漫の系譜 梅野 亮展
明治を代表する洋画家青木繁の親友であり、青木の画業を生存中も没後も支えた梅野満雄を祖父に持ち、生前すぐれた仕事を遺しながら埋没した作家を顕彰し世に問うた梅野隆を父に持つ梅野亮は、幼い頃から文学や絵画に親しみ、自身もおびただしい詩や絵をつくりました。
高校を卒業し美大への進学を目指していた梅野亮は、父に連れられて行った画廊で日本画家の中村正義に出会い、その才能を激賞されます。そして中村正義から、美大へ進学したらせっかくの才能を喪失してしまうと言われ、進学を断念して20歳の若さで渡仏し、パリのグラン・ショミエールで学びます。この頃に描かれた作品は、青春期だけに感じる不安や孤独が見事に再現されています。
2年後に帰国した梅野亮は、公募団体に所属せず個展を通じて作品を発表し、徐々に美術界の注目を浴びるようになりますが、27歳の頃に筆を折り、サラリーマンに転身しました。
それから30年後、梅野亮は画業を再開しますが、再開してからの作品は、段ボールを用いたり、一度着彩した画面を熱処理したり、板材を掘ることによって、画面効果にこだわった作品を制作しています。
幼い頃から青木繁の作品を身近に見ていた梅野亮は、青木繁の持つ文学性や浪漫性を引き継いでいます。青木繁は日本神話に題材を取った作品を制作しましたが、梅野亮は幼少期に読んだ童話などの影響を受け、空想上の神話の世界を描いています。
この作家の浪漫あふれる詩情と天性の色彩の美しさは、子供から大人まで幅広い鑑賞者に楽しんでいただけると思います。ご家族一緒においでください。
同時開催
梅野 亮の関連作家たち
中村正義 / 田中 岑 / 小杉 小二郎
ミズ・テツオ / 有元利夫 / 山下誠一(写真)
梅野 亮の気になる作家たち
2020年10月4日(日) - 11月15日(日)
齋藤一郎(和紙) / 武内 明子(アクリル)
生井 巌(素描) / 横山貞二(木版)
2020年11月17日(火) - 2021年1月17日(日)
進藤裕代(油彩) / 林 千絵(木口木版・水彩)
藤井 蓮(貼絵) / 山崎秀司(写真)
Event
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オープニング対談
永井 龍之介(永井画廊代表) × 梅野 亮
2020年 10月4日(日)
14:00|定員 30名要予約・申込:0268-61-6161
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ナイトミュージアム
ギャラリートークミズ・テツオ × 梅野 亮
2020年 10月31日(土)
18:00|定員 30名要予約・申込:0268-61-6161
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ギャラリートーク
小杉 小二郎 × 梅野 亮
2020年 11月8日(日)
14:00|定員 30名要予約・申込:0268-61-6161
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梅野 亮 公開制作
2020年 11月21・22日(土日)
両日 14:00 - 16:00お問い合わせ:0268-61-6161
Information
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会期
2020年10月4日(日) - 2021年1月17日(日)
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休館日
月曜日 / 年末年始 2020年12月28日 - 2020年1月4日
※月曜日が祝祭日の場合は、翌火曜日が休館になります -
開館時間
午前9時30分から午後5時(入場は午後4時30分まで)
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入館料
一般 800円 / 団体 700円
※中学生以下無料 ※団体割引は15名様以上から ※障がい者割引、学校利用減免、減額制度あり